現実と違いすぎる?看護師が感じる医療ドラマのギャップ

誰かの命の灯火を絶やさないために、必死になって治療とケアにあたる医療現場には、心が揺れ動くさまざまなドラマがあります。
そんな医療現場を舞台にしたドラマや映画は、これまで数多く制作されてきました。
しかし、現場で働く看護師が医療ドラマを観ると「現実とのギャップが大きすぎる」いう声をよく耳にします。
実際、ドラマに登場する看護風景には、違和感を覚える人が多いようです。

看護師が主人公のドラマは多くの場合、コメディータッチのものがよく見受けられます。
医療業務よりも、病院を舞台に繰り広げられる人間関係や恋愛模様をメインに描く傾向にあるのが関係しているようです。
そういったドラマに登場する看護師たちは、作中の時間によく医師や患者さんと歓談したり、ナース室でおやつを食べながら世間話をしたりしています。
そして、あるあるといえるのが、屋上で誰かと景色を見ながら語り合うシーンではないでしょうか。
しかし、現実の看護師は人手不足が慢性的であり、仕事量が多くて多忙なことがほとんどです。
さらに、そもそも屋上は転落防止のために施錠がかかっており、基本的には誰も入れません。
看護師たちは、そのようにのんびりと過ごす時間はほとんどないのが現実です。

また、登場人物は役者さんなので当然かもしれませんが、医師も看護師も美男・美女ばかりで華やかです。
一人ひとりの個性を出すために、ヘアスタイルや衣装等をお洒落に決めている人もいます。
ドラマだからと割り切っていても、「身だしなみNGでしょ」とツッコミを入れたくなるようです。

こうしたドラマを観て、看護師に憧れを抱く人は少なくないでしょう。
しかし実際の現場はドラマほど華々しく、周囲とのんびり談笑している余裕もそうありません。
もし、ドラマ経由で看護師になりたいと感じたのであれば、その前にリアルな看護師の日記や看護部のブログ等を見ておくことをおすすめします。
看護師の魅力も苦労も把握しておけば、喜びも困難も想定できるため、看護師になった後に後悔する可能性が低くなります。
特にドラマとのギャップに苦しみたくないなら、ぜひ医療ドラマのあるあると医療現場の実態も確かめておきましょう。